ある日、とある求人サイトで特殊な市役所職員の求人を発見した。
今までの経歴を活かせる上、年齢などの条件にも当てはまったので、これは応募せねばと閃いた。
内容は、デジタルで市を活性化させよう的なもので、調べると今に始まったものではない模様。
正直、知らなんだ。というか、市に限らず行政の出すものは、TVなどでたまたまでも見ない限り知らないし、実態としてもそんな揉んだと思う。
とりあえず、以前からある行政におけるPC関連の不満を交えて応募書類を作成した。まあ要は、何をするにもMS Windowsが必要…というか、MS Officeが必要。実際、応募書類はMS Word形式でフォント周りもMS Windows前提。とりあえずそこの文句は組み込んだ。
一次試験である筆記試験に向け、ネットで調べる。…マークシートだけど、いまいちよくわからん試験だった。とりあえず軽く過去問だけでも見ておく。
一応、過去は本当にこのあたりのPCの対応環境は酷いものだったのだけど、今回の件でざっくりと確認した限りは、印刷や閲覧の塩量は主にPDFで配布されるように改善していて、かなりマシになっていた。まあしがらみや別の問題もあるだろうから、すぐには解決できないだろうというのは理解できる。
筆記試験当日は、比較的軽い気持ちで向かったけど、現場はなんか人が多かった。後で調べたら物凄い倍率だった。
とりあえず、諦めたね。まあマークシートなので、埋めるくらいはできるであろうとくらいは考えた。あ、作文もあるので、ちょっと気が滅入るが、一応この日のために、過去問以外にも文章作成の訓練や、シャーペンで字の練習もした。まあ、普通に字が書けなくなっていた、PC怖いね。
マークシートはとりあえず埋めたけど、時間が普通に足りなかった。時間が足りない中でどう解くのかってのも試験の内だったのかと思われる、かなり勘弁だけどどのみち時間があっても無理そうなので、結果どっちでもよかったかな。
正直、一次試験の合格は微塵にも思ってなかったけど、なぜか合格してたので、二次試験の面接に臨んだ。
ともかく市区のサイトで資料などを確認した。(どのような意図などで行政サービスを用意しているのかを確認するのが必須らしい。)
各サイトは、思っていた以上に丁寧に作られていた。
正直、区のサイトは個性的で単体で見た場合は非常によくできているのだと思う。
ただ肝心の市サイトは、無個性であり堅実。これはこれでありなんだけど、別サイトがちょっと煌びやか風…これもわかるんだけど、なんかチグハグ感あり。まあ内容などは特に文句をつけるところもないので、とりあえずよしとして、全体を見ていく。
個人的に、改めて市区サイトを見て、求める情報がちゃんと設置されているのだと思った…その情報の存在を知ってればの話だけど。
これはある意味では致命的で、サイトを見た人は自身に有益な情報を知る術がない状態で、正直見る必要があるのか疑問に思うレベルだった。特に市サイトは、欲しい情報がある場合は必死に探して見つかるけど、そこまでしないと見つからない可能性が高い。はっきりいって置いてあるだけ状態。まあ置いてあるだけで十分なんだけど、窓口などで相談済みの人などがウェブ上で資料を見るとかの用途専用なのではと疑うレベルで、あれじゃあ普通は見ないし使わないし情報を自分で見つける用途では使えない。
では、どうするのかといえば、単純に考えるのが見る側の情報と連動する情報の提供などがある。
これをすれば、有益な情報から簡単なお知らせレベルまで、生活を豊かにする情報を得られるので、見る価値のあるサイトになる可能性がある。ただし、個人情報を扱うしセキュリティ上の懸念があるので、簡単に実行は無理だろうと想像できる。
ならばと考えたのが、提供側の情報に発信先を限定できる情報を付与して、見る側はそれらとやり取りする仕組みを用意してやれば、少なくとも個人情報と連動する情報発信する必要はなくなるのではないかと。更に、市のみならず、区や県、他県や国とも仕組みを連動するように用意できれば、個人が自分に必要な情報を簡単に得る方法をできる。それができれば、その必要な情報からリンクなどで市サイトなどの実際の個別情報にもアクセスできると、今の有益であろうサイトも活用できる…とかまで考えた、割と真面目に。
面接でも、ちょっと熱弁した。まあ他に失敗も多々したけど、熱を持って答えた。
まあ、普通に不合格だったよ。
必要のないアイデアだったと判断された思い知り、行政やサイトについて真面目に考えるのはやめたよ、おわりおわり。